
【改善事例】ピッキング作業の改善が物流のスピードや正確さを左右する!
目次
倉庫業務において欠かせないのがピッキング作業
ピッキング業務とは具体的にどんなことをするのか、2種類のピッキング方法について紹介します。
ピッキング作業やその種類について
ピッキング業務とは、倉庫内の保管場所から指定の商品を持ってくるという作業です。リストや注文書をもとに商品を集め、検品や梱包をする担当者に渡します。
ピッキングの方法にはシングルピッキングとトータルピッキングがあります。別記事で詳しく紹介しているので、今回は簡単に書いておきます。
シングルピッキング
シングルピッキングとは、1注文ごとに商品を集める方法です。集めた商品は1つに梱包されるので担当者に渡しやすいというメリットがあります。摘み取り方式とも呼ばれます。
トータルピッキング
複数の注文を合算して商品の種類ごとに集めてくるのがトータルピッキングです。トータルピッキングで集められた商品は、再度1注文ごとに分配されます。種まき方式とも呼ばれています。
ピッキング作業にて頻発する問題
ピッキングは出荷業務の中でもミスやトラブルが起きやすいポイントです。具体的にどのような問題が起きているのか紹介します。
動線が長く、移動時間を取られる
通常、ピッキングでは商品が保管されている棚まで移動して商品を取り出します。倉庫が大きければ1つの商品をピッキングするのに時間がかかります。また、奥の方にある商品を何度も取りに行く必要があることや、倉庫が整理されていないために最短ルートではなく迂回ルートで商品の棚まで行かなくてはいけないなど、ちょっとしたことが時間のロスにつながります。
通路が狭く、荷物を乗せるカートがすれ違えない場合も時間がかかってしまいます。
商品を探すのに時間がかかる
商品を探すのに時間がかかる場合もあります。
- 保管してある場所がリストに書いていない
- 商品が分かりにくい場所にある
- 商品が間違った場所に保管されている
- リストが分かりにくい
例えば、在庫数の少ない極小サイズの商品を棚の上の方に置いてしまうと、商品を見つけにくくなります。どの棚のどの段に保管してあるかがリストに書いてあれば良いのですが、記載がない例もあり、ピッキングスタッフが探し回ることになるので時間のロスです。
商品を入庫する際に間違った棚に入れてしまった場合や、商品の保管場所が決められていない場合も探すのに時間がかかります。少人数で倉庫を管理しており、倉庫スタッフ全員がわかっているから良いと考えることもできますが、担当者が病欠するなどのトラブルになった場合、他の人では対応できません。
また、注文が書かれたリストに商品の正式名称が書かれていないなどの理由で商品を探すのに時間がかかる場合もあります。確かに商品名が長いと省略することも考えなくてはいけませんが、類似商品と混同してしまう可能性があるので注意が必要です。
ヒューマンエラーによる取り出しミス
ピッキングをするのは人です。ヒューマンエラーによる取り出しミスも課題となっています。具体的には次のようなミスがあります。
- 同じ場所に複数種類の商品を保管していて取り間違える
- まとめ買い注文の数量を数え間違える
人がピッキングを行うので、確認不足によるミスをゼロにはできません。ダブルチェックで確認することもできますが、時間や人件費がかかるというデメリットもあります。
ピッキングの効率化が物流のスピードや正確さを左右する
ピッキングを効率化させることが物流のスピードアップや誤出荷ゼロへの近道です。効率的にピッキングを行う方法を紹介します。
バーコードのスキャンを活用したピッキング
バーコードをスキャンする方法で商品の情報を確認をすることもできます。出荷指示書や納品書のバーコードを読み取り、ピッキングした商品と照合することも可能で、間違っていたらアラート表示も可能です。
バーコードは身近なので導入の際の心理的なハードルが低く、スマホにアプリを入れるだけで簡単に導入できるケースもあり、手軽に出荷業務を自動化できる印象です。
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RFIDを活用したピッキング
RFIDとは電波を使って非接触で複数のタグのデータを読み取れるものです。電波が届けば離れていても読み取りができ、複数のものを一度に読み取れると言うメリットがあります。
読み取りにはハンディターミナルを利用します。ハンディターミナルとはデータの読み取りのほか、キー入力やデータの送受信ができる機械で宅配業者の配達員が日常的に利用しているものです。
ハンディターミナルを利用すると、データの読み取りが簡単になります。ピッキング商品が正しいかどうかの確認が可能になり、先に出荷すべきロットの有無なども確認できます。また、データの送受信も可能なので、ピッキングしたタイミングで出庫の処理も可能です。ヒューマンエラーが減りピッキングの正確性とスピードアップというメリットがあります。
一方でハンディターミナルを導入するデメリットもあります。
- コストがかかる
- システムの設計と使用する社員の人材教育
- さまざまなものにタグを付ける作業が必要
- ヒューマンエラーがゼロにはならない
1番気になるのがコスト面でしょう。ハンディターミナル端末は高価なケースが多く、1台ではなく複数台の導入が必要です。また、既存システムとの連携や使用する社員が慣れるまでの時間とお金も必要となります。さらに導入当初には全てのものにタグを付ける作業が必要にになるので、簡単には導入できないと考える企業も多いです。
人が機械を扱う以上、スキャン漏れや通信エラーなどのヒューマンエラーがゼロにはならないことも覚えておく必要があります。
ピッキング作業の改善事例
具体的にシステムを導入してどのようにピッキング作業が改善したのか、事例を見てみましょう。
株式会社富士スポーツ
→https://logikura.jp/case/fujisports/
オールジャンルのスポーツアイテムを取り扱い、アイテム数が2万件、保管場所は2,500箇所もある株式会社富士スポーツ。出荷件数は平日が約150件、休み明けは200~300件あり、月間で考えると約4000件もの出荷をしています。
この件数を常時3名体制で対応しており、商品知識がない人もシステムで確認することで出荷ミスなく業務を進めています。
有限会社ダブリューアールシー
→https://logikura.jp/case/hachikura/
爬虫類飼育用の床材や水槽、照明などを取り扱う有限会社ダブリューアールシーはサイズ違いや加工違い、ワット数の違いなど商品パッケージが類似した商品を多数扱っています。判別が難しく、多発していたピッキング時のミスを改善するためにロジクラを導入。
現在はスマホのアプリを利用した検品システムで商品知識のないスタッフでも間違えることなくピッキングできるようになり、課題としていた誤出荷ゼロを達成しました。
株式会社アースリボーン
→https://logikura.jp/case/earth-reborn/
社内の組織変更で出荷業務担当が変更になり、商品に詳しくない人もピッキング業務をすることになった株式会社アースリボーン。今までのピッキングリストでは不十分だったので、誰でも分かりやすいシステムを、と言うことでロジクラを導入しました。
現在は週に2~3日は1日に1,000件以上の出荷がありますが、誤出荷はほぼゼロ。以前は1日に500件の出荷には対応できないと考えていたので効率が大幅にアップしたことが分かります。また、1日の最大作業人数が5人というのも驚きです。
ロジクラのピッキング最適化システム
弊社サービスのロジクラはピッキング業務を効率化して、生産性を上げたい方へは非常にお勧めです。ロジクラで提供するシステムで、ピッキングが効率化するポイントを紹介します。
スマホに出荷指示ができる
出荷指示は従来の出荷指示書や納品書ではなく、倉庫担当者の持っているスマホで確認ができます。リアルタイムで情報を確認できるので、時間短縮に便利です。
特別な機器ではなくスマホなので、操作が覚えやすいのも魅力です。
アプリでバーコードのスキャンができる
ロジクラのアプリにはバーコードスキャン機能が搭載されています。商品のバーコードを読み取ることでオーダー内容を確認できるので、ピッキングミスが減ります。
まとめ
ピッキングは倉庫内の保管場所から注文のあった商品をピックアップしてくる作業のことです。ピッキング作業は問題点も多く、動線が長くて作業時間がかかることや、商品を探すのに時間がかかってしまうことなどがあり、細かなミスなども頻発しています。
これらはシステムを導入し自動化することでスピードと正確さがアップし効率化が図れます。今回紹介した事例のように、ミスが減ることで対応できる数が格段に増えるので、今困っているのであればシステムの導入を検討してみてください。

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ロジクラの基本機能に関する概要資料です。特徴、主な機能、API連携、導入事例、導入までの流れなどをまとめています。
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