
ピッキングミスを防ぐことで業務を最適化!
ピッキングミスは企業の信頼を失う可能性もあるほど重大なミス。
それなのに、ミスが減らない・防止策がうまくいかない…という現場担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ピッキングミスが与える影響を改めて理解した上で、発生要因、さらには防止のための改善策を解説します。
ピッキングミスを防止し、業務を効率化したいと考えている方、ぜひ参考になさってくださいね。
目次
ピッキングとは?種類と特徴
ピッキングとは、受注に対して倉庫から必要な商品を必要な数だけ取り出す作業のことをいいます。英語の「pick」から派生して業界用語として使われています。
倉庫内の出荷前の商品をピックアップし、検品や梱包担当者に受け渡すまでを指し、出荷にはなくてはならない作業です。
ピッキングには主に2つの種類があります。ひとつずつ見ていきましょう。
摘み取り式(シングルピッキング)
摘み取り式(シングルピッキング)は、受注ごとに商品をピッキングする方法です。倉庫内をスタッフが摘み取るように歩きまわることから、こう呼ばれています。主に、発送先よりも商品の種類が多い場合に採用される方法です。
種まき式(トータルピッキング)
種まき式(トータルピッキング)は、複数の受注分の商品をまとめてピッキングする方法です。まとめてピッキングした後、注文先ごとに仕分けを行います。主に、発送先が多く、商品の種類が少ない場合に採用される方法です。
摘み取り式と比べてスタッフが歩き回る必要がない点がメリットですが、仕分け作業が発生するため工程が増え、仕分け用スペースも必要となることがデメリットと言えるでしょう。
ピッキングミスによるデメリット
ピッキングが出荷に対して必要不可欠な業務であることがわかったところで、ピッキングミスが起きるとどんな影響があるのか、デメリットを整理してみましょう。
出荷ミスが発生する
ピッキングミスは受注に対して間違った商品・数量をピッキングしてしまうことです。そのまま出荷されれば出荷ミスが発生してしまいます。
出荷ミスが起こることにより、受注先だけでなく別部署の担当者にも作業が発生しコストがかかります。
作業工数が増える
商品を誤発送してしまうと、受注先への謝罪だけでなくコールセンターなどお客様からのクレーム対応など、別部署の担当者に余計な作業が発生します。また、再発送することとなれば通常業務に加え再度現場でピッキング〜再発送までの人的コストも発生してしまいます。
コストが発生する
誤発送してしまった場合、すみやかに返品対応、再発送を行う必要があります。もちろん余分なコストが発生することとなります。
また作業工数の点でも触れましたが、再度現場で発送までの作業を行うため、人的コストもプラスされてしまうのです。ミスがなければ発生しなかったコストとなります。
企業の信頼が落ちる
ピッキングミスに気づかないまま商品が発送されると、受注先に対しての信用を裏切ることとなり、企業としての信頼を失う可能性があります。
特にミスが続く・繰り返してしまう場合は可能性が高まります。繰り返しミスが起こっても対処していない、防止策を講じていない企業に対して発注する企業は少ないでしょう。
またECサイトなどでは、レビューで悪い評価を書かれてしまうと、注文数が減り、売り上げに影響が出る可能性があります。
ピッキングミスの発生要因とは
ではなぜピッキングミスは発生するのでしょうか。防止策を考える前に原因を理解していきましょう。
要因は主に「人的ミス」「属人化」「商品の理解不足」の3つに分けられます。
それぞれ重複する部分もありますが、ひとつずつ解説していきます。
人的ミス
ピッキングミスは主に人的なミスで起こることが多くなっています。目視で商品がリストの内容と相違ないか確認しピッキングする工程だと、人が対応している以上品番や数を間違えてしまうことはどうしても発生してしまいます。特に商品数の増加や出荷時間の制限などがある場合に人的ミスは発生しやすくなります。
この時、ミスを個人の責任として対処してしまうと、ミスの隠蔽にもつながってしまいます。誰かのせいにするのではなく、ミスを前提に防止策や仕組みを作ることが大切です。
属人化
ピッキングミスの要因として人的ミスに次いで多いのが、スタッフの変更によるミスです。
倉庫の配置・陳列が普段ピッキングをする人用にカスタムされしまっていたり、商品番号が整理されておらず、いつもピッキング作業を行う人にしか理解ができなくなっていたりするなど属人化していることで、新しいスタッフが対応できないのです。出荷が多くなればなるほど人手が増えていくピッキング作業。誰でも対応できるよう、属人化せずルール化や環境整備をすることが大切です。
類似商品や商品理解の不足によるミス
人的ミスや属人化とも重なる点ですが、目視で確認しピッキングしている以上、類似商品と間違えてしまったり、品番を間違えてしまうことはありえます。
対応スタッフの商品理解が及んでいないことも見越して、防止策を作っていかなければなりません。
ピッキングミスの防止・改善策
では、ピッキングミスが起こらないようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。
改善策をご紹介します。
ピッキングルールを定める
ピッキングミスが起こらないようにする方法の1つ目は、ピッキング作業のルールを定めることです。要因だった人的ミス・属人化を防ぐためにも、ルールをマニュアル化することが必須となります。誰が担当しても同じくなるよう「標準化」することが大切です。担当者が異なることで発生するミスはこれによって防ぐことができます。担当スタッフ独自のルールが適応されないからです。新しいスタッフが作業することとなってもこれでピッキングミスは減少するでしょう。
ピッキングリストを見やすくする
人的ミスが起こる要因として、ピッキングリストが見づらいことも考えられます。ピッキングに必要な情報はロケーション・品番・数量。この情報以外の必要ない情報は極力削除し、特に重要な情報は文字を大きくする、色を変えるなど作業効率を重視した見やすいデザインのピッキングリストを作成することが大切です。
保管方法を最適化する
ピッキングミスでは商品の取り違えることが多々発生します。この要因として、そもそもの商品の保管位置や整理整頓がされておらず作業効率が悪くなっていることも考えられます。
どこに何があるかわからない状態の倉庫からピッキングするとなると、ミスも起きやすくなってしまいます。ピッキングミスを防止するためには、倉庫を整理し、カラーリングや棚ごとに番号をつけるなど最初の保管方法から見直しロケーション管理を徹底する必要があります。
ロケーション管理は商品の住所を定めることと同じです。棚ごとにつけた番号の文字サイズを大きくする、カラーリングをして遠くからでも判別できるようにする、類似商品のロケーションを物理的に遠くすることでミスを防ぐ、など様々な方法があります。倉庫に合う方法を適用することで業務効率は格段にアップするでしょう。
また、倉庫内が整頓されて動きやすくなれば、ピッキングミスを防止するだけでなく通常のピッキング作業も動線が最小化されて効率化されます。ミス防止と効率化2つの点でロケーション管理は重要な対策といえるでしょう。
ピッキングのミスを減らし業務効率化を!
ピッキングの重要性からミスが与える影響、改善策まで解説しましたが、いかがでしたか?
ピッキングミスはヒューマンエラーがほとんどです。人が対応する限りミスは起こり得ます。ミスを少なくするために、ルールの標準化・ロケーション管理やリストの改善などが有効だとご紹介しましたが、それでも発生するミスをなくすためには、ツールの力を頼るというのもひとつの手です。
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