欠品への対策がこれで全部わかる!お詫びの例文、原因別予防策まで

欠品は、販売機会の損失にもつながるため、多くの小売事業者にとってなるべく避けたい事象です。しかしながら、しばしば欠品を発生させてしまい「うまく対応できているかわからない」と感じる方もいるでしょう。

 

当記事では「欠品」の意味や考慮する重要性を確認したうえで、お詫びの仕方、欠品が発生する原因と防ぐ対策を解説していきます。リスクヘッジにご一読ください。

 

欠品とは

「欠品」の意味

欠品とは、お客様が発注した数量に対し、商品の在庫数が足りない状態を意味する言葉です。英語では「out of stock」と表現します。

 

欠品を考慮する重要性

一般的には、欠品が発生すると需要に応じた商品の提供ができず、販売機会損失および売り上げの低下を招くと考えられています。一方で「売り切れ御免」を基本とし、欠品を許容しながら他の施策に注力して成功している事業者が一部存在するのも事実です。

 

欠品率(※需要に対し、商品を供給できなかった割合)を重視しすぎると、過剰在庫になってしまう可能性もあります。適正在庫を保つため「欠品をどこまで許容するか」の見極めも必要です。

 

欠品を許容できる範囲を明確にすると、最低限必要な在庫である安全在庫が計算できます。「安全在庫とは?安全係数や欠品許容率を含めた計算方法までご紹介!」の記事で詳しく解説しています。

 

欠品時のお詫びはメール・電話どちらが良い?謝罪する男性

欠品を減らすことはできても、0にするのは難しいものです。そのため欠品してしまった時の対応も知っておくべきでしょう。ここでは欠品の連絡とお詫びについて、メールと電話のどちらを選ぶ方が良いか、状況にそった選び方を解説します。  

 

緊急度に応じて選ぶ

緊急度に応じてメールと電話を使い分ける方法があります。 

電話が適しているとき 
  • 少しでも早く連絡した方が良い場合
  • リアルタイムで状況が変わる場合 
メールが適しているとき
  • ミスの発生が深夜など一般的な業務時間ではない場合
  • 担当者と電話連絡がつかない場合

1分1秒を争うほど緊急の場合は電話で連絡します。また状況が刻々と変わる場合も電話で連絡した方が情報共有がしやすいでしょう。メールだと「どの情報が最新情報かわかりにくい」というデメリットがあります。 

一方で深夜など一般的な業務時間外にミスが分かり欠品が判明したとしても、お客様に電話をするのは非常識です。メールで送っておけば時間の都合がつき次第、確認してもらえます。また、あなたが電話できない場合や相手が電話にでない場合もメールを送ります。  

 

件数に応じて選ぶ

欠品の連絡をするべき相手先の件数が多い場合は先にメールを送り、お客様に少しでも早く状況を共有します。ただし、必ず「後ほど改めてお電話させていただきます」という言葉を添え、相手に信頼してもらえるよう努めてください。

 

 ECサイトではお客様ごとの注文数も少なく、メール連絡のみで済ませることが多いです。しかし、定期的に購入してくれているお客様や、注文数の多い場合には電話で連絡をすることもあります。

 

商品欠品時のメールの書き方

書き方

商品が欠品したときにメールを送る際は、詳しい情報を正しく連絡できるメリットがあります。どのような情報を載せると信頼を損ないにくいのか紹介します。  

 

欠品理由を記載する

欠品ミスがなぜ起きてしまったのか、理由を記載します。気を付けたいチェックポイントは以下の点です。 

  • なるべく短く伝える
  • 感情を交えず事実のみを書く
  • 他社や時間のせいにしない

欠品理由は分かりやすく短く伝えます。回りくどい表現は避けてください。また、謝罪の気持ちを書く部分とは違い、欠品理由を書く部分では、感情的な言い回しは避け、わかりやすい表現を意識しましょう。事実のみをまとめると、お客様が状況を理解しやすくなります。

 

再入荷の見通しを記載する

再入荷の見通しを伝えることも書き方のポイントです。お客様が今後の対応を考えやすくなります。

 

 ECサイトの場合、消費者は「今すぐ欲しい」と思っている場合も多いでしょう。再入荷を待っていただけるのかを確認し、場合によってはキャンセルについての案内も必要になります。 取引先が企業の場合は相手の業務にも関わるので、なるべく早く見通しを伝えてください。  

 

お客様の注文情報を記載する

複数商品を取引しているお客様は、どの注文が欠品なのか分からなくなることがあります。欠品時のメールには必ず注文情報を記載してください。注文情報とは以下のようなものです。

  • 注文日
  • 商品名
  • 個数
  • 金額
  • 受注番号

これらの情報があれば、お客様が自分の注文伝票などと照らし合わせて確認ができます。

 

 

商品欠品時のお詫びメールテンプレ【原因別】

 

次に欠品のお詫びメールの例文を、状況別で紹介します。基本的な文章の順序としては以下のように進めます。

  1. 利用のお礼
  2. 欠品のお知らせ
  3. 理由
  4. お詫び
  5. 今後の対応

大まかな流れを確認したうえで、状況に合わせて内容を変更します。  

 

生産終了によって欠品してしまった場合

生産終了により欠品してしまった場合の、お詫びのメール例文を紹介します。

【件名】 ■■社より〇〇様 商品欠品のお詫びとご注文のキャンセルについて 

【本文】 この度は当店をご利用いただき誠にありがとうございます。 ご注文いただきました商品名(受注番号)ですが、生産が終了している商品でございました。 商品をご用意することができず、誠に申し訳ありません。 大変恐れ入りますが、下記のご注文はキャンセル処理をさせていただきます。 (キャンセル処理についてお客様が必要な手続きがあれば記載する) ご不明な点がございましたら、何なりとお申し付けください。 (注文情報を記載) 

生産が終了していて欠品した場合、キャンセル処理をする必要があります。もし、お客様に行っていただく手続きがある場合は丁寧に記載します。手続きがない場合も「特別な手続きは必要ありません」などと記載すると良いです。  

 

商品の注文殺到などによる一時欠品の場合

「メディアで紹介された」など予期せぬことで注文が殺到し、一時的に欠品となることがあります。次回入荷の予定が決まっている場合は以下のようなメールでお客様にお知らせしてください。 

【件名】 ■■社より〇〇様 商品欠品のお詫びと今後の入荷予定について 

【本文】 この度は当店をご利用いただき誠にありがとうございます。 ご注文いただきました商品名(受注番号)ですが、現在注文が殺到しており一時的に欠品となっております。 次回の入荷は○月○日です。 商品の発送まで大変お待たせすることになり、誠に申し訳ございません。 お急ぎの場合はご注文をキャンセルさせていただきます。 大変お手数をおかけいたしますが、キャンセル希望のご連絡をいただければと思います。 また、ご不明な点がございましたら何なりとお申し付けください。 (注文情報を記載) 

お客様にとって「いつ頃届くのか」が重要な情報です。なるべく早く確認し、お伝えしてください。  

 

商品の欠品と、次回入荷未定の場合

次回入荷が未定の場合は、商品がすぐに準備ができないことと併せて、商品の入荷が未定である旨を重ねてお詫びします。

【件名】 ■■社より〇〇様 商品欠品のお詫び 

【本文】 この度は当店をご利用いただき誠にありがとうございます。 ご注文いただきました商品名(受注番号)ですが、現在在庫が欠品しており、商品がご用意できない状況でございます。 お急ぎのところ、誠に申し訳ございません。 また、次回入荷予定が未定となっており、商品の発送時期も未定です。 重ねてお詫び申し上げます。 商品の入荷時期が分かりましたら、再度ご連絡させていただきます。 また、お急ぎの場合はご注文をキャンセルさせていただきます。 大変お手数をおかけいたしますが、キャンセル希望のご連絡をいただければと思います。 ご不明な点がございましたら、何なりとお申し付けください。 (注文情報を記載)

 事情により次回の入荷が未定の場合は、入荷時期がわかり次第連絡することを忘れないようにしてください。

 

 

そもそも欠品を防ぐには?欠品が発生する原因と対策

在庫管理

そもそも欠品をしなければお詫びのメールを送る必要はありません。欠品が発生するのは店舗側に起因する原因、メーカーや仕入れ先に起因する原因とさまざまですが、いずれも需要の把握と在庫管理で欠品率を低減できます。ここでは欠品が発生する原因とそれに対する対策を解説しましょう。

 

感覚で在庫を補充している|適正在庫を知る

感覚のみに頼った在庫の補充が欠品を招いているかもしれません。時流を読んだ感覚も、時に必要ではありますが、属人化しがちなのも問題です。

適正在庫を計算し基準値を把握しておけば、誰でも必要な在庫数がわかります。適正在庫を知るには、在庫回転率もしくは需要数を確認しましょう。

在庫回転率については「在庫回転率とは?適正在庫を保つための方法をご紹介。」の記事で詳しく解説しています。

 

倉庫内が雑然としている|整理整頓

在庫を把握するためには倉庫内が作業しやすい整然とした状態でなければなりません。そのため整理整頓は不可欠です。

 

作業時に商品を仮置きし、そのまま置きっぱなしになってしまったり、同じ商品が入荷したと気づかず別の場所で保管してしまったり、思いのほか整理されていないことはよくあります。商品が決められた場所に正しい方法で管理されていることで、在庫の把握がしやすくなります。 

在庫のずれが多い|入出荷検品の精度をあげる

在庫のずれが欠品の原因として多い場合には、入出荷時の検品精度の向上で欠品率の向上が期待できます。よくある在庫ずれの原因は以下の通りです。

 

  • 誤った商品(もしくは数量)の入庫に気づかず予定通り入庫入力
  • 在庫増減の入力もれ・ミス
  • 誤った商品(もしくは数量)の出荷に気づかず予定通り出荷入力

 

いずれも入出荷に関わるヒューマンエラーです。バーコードをハンディターミナルで読み取り在庫に反映させることで予防が可能です。

 

在庫の増減把握の遅れ|在庫管理システムの導入

在庫の把握遅れが欠品の原因であれば、在庫管理システムを使えばリアルタイムの情報を共有できます。例えばシステム導入のメリットを感じるのは、次のような場面です。 

 

  • 入荷や受注の情報がすぐに確認できる
  • 複数倉庫がある場合、一元管理できる
  • ミスが少ないので、正しい在庫数が把握できる

 

在庫管理システムの導入で入荷や受注の情報がリアルタイムで確認でき、在庫数の管理ミスが起きにくくなります。また、複数の倉庫がある場合、A倉庫では欠品状態でもB倉庫に在庫があれば欠品にはなりません。正しい在庫数の把握は欠品防止に必須です。

欠品防止にどのように取り組むべきか、詳しく知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。

 

 

欠品対策には在庫管理システム「ロジクラ」が最適!

欠品対策にハンディターミナルや在庫管理システムを導入するのであれば、る「ロジクラ」が最適です。バーコード検品には高価なハンディターミナルを購入せずとも、お手持ちのiPhoneが代わりに利用できます。

在庫管理システムもスマホ、タブレット、PCから操作できるため場所を選びません。また、各ECカート、モール、受注管理システム(OMS)、運送会社、POSシステムとも連携可能なため、欠品対策だけでなくシームレスな作業で効率化が同時に叶います。

店舗とEC在庫の連携が可能になり「欠品」の大幅削減に成功!Shopifyで販売し2.5倍の出荷件数もらくらく出荷。の記事では欠品の削減に成功した実例を紹介しています。ぜひ併せて読んでみてください。

 

欠品は適切な対策とお詫びが重要

欠品を完全に防ぐことは難しいかもしれません。しかしながら欠品を減らすための適切な対策や、信頼を損ねない適切なお詫びは誰にでもできます。

 

商品が欠品してしまった時のお詫びメールには、必要な情報をきちんと載せてお客様が混乱しないようにしましょう。必要な情報とは、欠品の理由と再入荷の見通し、注文情報です。 メールのテンプレートを紹介しましたが、そのままコピーして使わずにお詫びの気持ちが伝わるようにあなたの言葉に変更することをおすすめします。

 

欠品を防ぐには、在庫管理システムを導入するとリアルタイムの導入を確認できますし、管理ミスも防げます。欠品に困っているのであれば、システムの導入を検討してみるのも良いでしょう。

 

 

 

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