
【すぐ使える文章例付き】誤出荷が起きてしまった際の報告書の書き方は?
目次
誤出荷が与える影響
誤出荷とは、商品がお客様に届かないだけでなく、誤出荷によって他のトラブルに発展する可能性もあります。
企業経営への悪影響
企業経営に影響が出るのは、具体的に次のことが原因です。
- 企業としての信頼性の低下
- 個人情報の漏洩
- 在庫の差異
誤出荷によって正しい荷物が必要な時に必要な個数届かなかった場合、お客様の予定が変更になってしまう場合があります。「次回も誤出荷されてしまうかも」という信頼性の低下から、取引をやめてしまう可能性があります。
納品書などの内容から個人情報の漏洩問題とも直結します。納品書には住所、名前、電話番号が書かれている場合があるからです。お客様に直接的な被害があれば、訴訟などのトラブルに発展することも考えられます。
また、返品されるまで在庫数が合わなくなってしまうのも問題です。複数件起こると欠品にも繋がります。欠品が続くと「必要な時に必要な商品を購入できない企業」と捉えられてしまいます。
最悪の場合・Amazon等から出店を断られるリスクがある
Amazonなどモール型ECサイトを利用してインターネット通販をしている場合、誤出荷の程度によってはペナルティを受けることがあります。
ペナルティの例
- 一定期間の販売停止
- モールへの出店停止
ECサイトが悪質であると判断した場合、販売停止や出店停止などのペナルティを受けることがあります。集客力のあるモール型ECサイトへの出店停止は大きな機会損失です。競合他社との競争ができなくなってしまうので、大きなリスクとなります。
誤出荷が起きた際の初動
誤出荷が起きてしまった場合、どのように対処すれば良いのか紹介します。
謝罪の連絡を入れる
誤出荷が判明した場合、まずはお客様に謝罪します。お客様の元に荷物が届く前に気付くことが出来れば良いのですが、お客様からの連絡を受けて誤出荷が発覚することが多いです。
お客様から連絡を受けた場合はその場で謝罪します。その後すぐに詳細を確認し、素早く対応を決定し、誤出荷が起きてしまった理由と対応をお伝えするためにお客様に連絡します。
経緯を説明する報告書を作成する
誤出荷を起こしてしまった場合、報告書を作成し再発防止に努めます。報告書は始末書と呼ばれることもあり、懲罰目的と捉えられがちですが、対応方法などを共有するための書類です。同じ過ちを繰り返さないための重要な資料とも言えるので、経緯や対応を隠すことなく正確に記載します。
誤出荷の際に使用できる報告書例を紹介!
誤出荷の際の報告書の例文と作成する時に押さえておきたいポイントを紹介します。
実例
実際の報告書の例を載せておきます。参考にしてください。
令和○年○○月○○日
代表取締役 ○○○○殿
商品管理部管理課 ○○○○ 印
報告書
令和○年○○月○○日、●●株式会社より受注しました「製品A」に関し、納品ミスが発生いたしました。調査結果を下記の通り報告いたします。
記
- 令和○年○○月○○日、●●株式会社より「製品A、色B」の注文書を受領し、受注担当者が倉庫担当者へ出荷指示を出した。
- 翌日、倉庫担当者がピッキング作業者に出荷指示票に従い指示を出し、ピッキング担当者が製品をピッキング、商品を倉庫担当者へ渡した。
- 同日、倉庫担当者が製品と納品書を包装し、出荷。
- お客様より、「製品A、色C」が届いたとの連絡があった。
- その日のうちに確認し、お客様に折り返しの連絡をするとともに再出荷をした。
ピッキング時に品番と商品名だけを確認しカラーの確認を怠ったことが、今回の納品ミスの原因です。
担当者には作業手順の再確認を行い、今後は出荷指示書の確認を徹底することを強く要望しました。また、カラー表記に関しては品番の末尾にアルファベットでカラーの区別をしておりますが、今後は末尾のアルファベットを拡大表記することで誤認を防止します。
以上
抑えるべきポイント
報告書を書く際に押さえておくべきポイントを紹介します。
書体とレイアウト
書体は一般的なものを使用し、読みやすさを重視します。
レイアウトは、経緯や原因が書いてある部分をわかりやすくするために「記 以上」を使うと良いです。「記 以上」は他の本文と区別するため、フォントを大きくした方が良いでしょう。
経緯
誤出荷の経緯は時系列に沿って説明します。長くなってしまうのであれば順番に番号を振り、読む側が順を追って確認できるようにすると良いです。
経緯には事実のみを記入し、分かっているのであれば日時も記載します。
原因
どの作業でミスがあったのかという原因を記載します。また、今後どのように対策すれば同じ原因によるミスを減らせるのかを考え、改善点も具体的に記載すると良いでしょう。
再発防止にはどうすればよい?誤出荷の原因と対策
誤出荷の再発防止のためには、原因を追求し対策することが大切です。どのような原因が多いのかなど、対策法と合わせて紹介します。
→「誤出荷 対策」記事への内部リンク設置
→「誤出荷 原因」記事への内部リンク設置
誤出荷が起きる原因
誤出荷にはいくつかのタイプがあります。
- 出荷内容が違う
- 出荷個数が違う
- 宛先間違い
- 出荷したはずだが届かない
タイプが違っていてもほとんどの場合の誤出荷の原因は、人為的ミス(ヒューマンエラー)です。具体的には次のような場合に間違いが起きています。
- 出荷内容の間違い……同じ商品でもサイズや色違いのある商品
- 出荷個数の間違い……まとめ買いの数え間違い、ケース単位での注文など
- 宛先間違い……テレコ
- 出荷したはずなのに届かない……荷物の積み忘れなど
→参考記事として、「箱詰め作業 数量間違い」への内部リンクを設置
テレコとはAさんへの商品をBさんに、Bさんへの商品をAさんに送ってしまう取り違えの誤出荷です。宛先票の取り違えや、伝票入力の際に間違っているなど出荷業務のいくつかのタイミングで取り違えが起こることがあります。
ヒューマンエラーをゼロにするのは難しいですが、誤出荷を減らすにはどのような対策をしたら良いのでしょうか。
誤出荷の対策とは?
→誤出荷 対策 」記事と相互リンク
人が出荷作業をしている限り、誤出荷をゼロにするのは難しいですが対策は可能です。
まずは「どんな誤出荷」が「どのタイミングで起きているのか」の原因を知ることから始めます。原因と起きているタイミングがわかれば、ミスを起こさないように業務ルールを見直し、社員全員で徹底することも大切です。
また、誤出荷のほとんどがヒューマンエラーなので、人が関わらずに済むようにする方法もおすすめします。在庫管理システムでは注文情報をそのまま出荷指示書に反映させることや、商品にバーコードなどを貼り付けて読み取ることで、商品情報を入力することなく出荷指示書と照会することが可能です。
ヒューマンエラーだから仕方がない、とせずにシステムを上手に利用して誤出荷を減らせるように対策してください。
在庫管理システムの導入を通じて、ヒューマンエラーをなくそう!
誤出荷は信頼度の低下など企業経営に影響を与えたり、モール型ECサイトへの出店が停止されたりと機会損失に繋がります。原因のほとんどがヒューマンエラーです。人が行う限りゼロにはできないので、在庫管理システムを導入して、システムと人とのダブルチェックで確認をしていく体制を作るのが良いのではないでしょうか。
また、報告書は経緯と起こった原因を記載し、可能であれば今後の対策も報告すると良いでしょう。今回の文例を参考にしてください。
誤出荷は起こすと、企業経営基盤を大きく揺るがしかねないものです。
再発防止をするためにも、弊社ロジクラの導入もご検討してみてはいかがでしょうか?

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