
現場が語る、棚卸し差異が起きる原因と対応法
商品を売っている会社であれば必ず発生する「棚卸」(たなおろし)
棚卸をする事で、現状の在庫数を把握し、今後の商品仕入れ計画を立てやすくする、会社にとって重要な作業の1つです。そんな「棚卸」ですが、実際にやると結構手間がかかります。実際の在庫数と帳簿上の在庫数が合わない「棚卸差異」が発生するのは、日常茶飯事。その1個の在庫差を埋めるために、「倉庫の中の商品をくまなく探すはめになった。」なんて苦労は、在庫管理者なら誰もが経験したことがあるでしょう。
今回は、「棚卸差異」が起きる原因と対応法についてまとめてみました。
目次
棚卸差異が生じる原因
棚卸差異が発生する原因は主に4つあります。
①入力間違い
担当者による入力間違いは棚卸差異が発生する大きな原因の1つ。在庫数を手入力している会社なら、尚更!人ですもの、絶対に間違えないなんて言い切れません。更に、数値をパソコンにタイピングで入力している場合、桁間違いが起こることもよくあります。100個の商品を10個と入力してしまった日には、もう大変です。大きな在庫ロスとなり、会社にとって膨大な損失となりうるでしょう。
②伝票処理漏れ
入出庫を伝票で管理している会社がやりがちなのが、伝票処理漏れ。伝票だけで管理していると、その伝票が商品に紛れ込み、無くしてしまったりする事で、入庫・出庫そのものが無かったことになってしまうのです。また、伝票処理をしていてもデータベースにうまく反映されないなんてケースもよくあります。人の手で管理している以上は、伝票処理後に管理番号でダブルチェックなどしていかないとこれらのミスは防げません。更にダブルチェックのためには時間と手間がかかります。
③商品の管理ミス
日々商品の動きが激しい小売業などでは、毎日棚卸をするのがオススメです。
しかし、棚卸は結構手間のかかる作業なので、月に1回、四半期に1回など日にちを決めて行っている会社も多いかと思います。そうした場合、データベースにはのっていて、「あるはずの商品がどこにもない!」なんてことが発生することはよくあります。これらの管理ミスは、在庫の保管場所やルールなどをしっかり決めて全スタッフに徹底して運用することで防げます。言うのは簡単、これがなかなか難しく、徹底されないがために管理ミスが発生している現場が多いのが実情なのです。
④商品の仕入れミス
商品の仕入れの際の伝票処理の時点での在庫数を数え間違えるケースもよく見られます。伝票に書いてある在庫数、実際に商品数を数えてちゃんと確認しましたか?伝票を鵜呑みにせず、ちゃんと実際のものを確認するのが大事です。しかし、やはり人の手で行っていると、分かっていてもミスしてしまうことがよくあるのです。
棚卸差異の対応法
棚卸差異をなくすためのポイントを4つご紹介します。
■在庫差異の原因を明らかにし、対処する。
在庫差異が起こるのには、必ず原因があります。それを明らかにすることが在庫差異を防ぐことにつながります。例えば、人為的ミスにより、在庫差異が起こったとしましょう。そんな時、今の仕事の仕組み、環境を見直してミスの原因を明らかにすることが大事です。
・似た商品が識別できるような視覚的な工夫は出来てますか?(シールやパッケージの色を変えるなど。)
・商品の保管場所、保管期限は誰が見ても明確に分かりますか?
・ルールをマニュアルにして共有できてますか?また、そのマニュアルは新人さんが見ても理解できる簡単なものですか?
原因を理解し、工夫して対処するようにしましょう。
■定期的な検品を欠かさない。
前にも話したとおり、在庫差異をなくすには、棚卸は毎日するのが理想的です。
しかし、棚卸には多くの時間と労力がかかります。そのために貴重な人手を取られてしまってはもったいない。というのが本音でしょう。そのため、定期的な検品を自動で正確に行ってくれるシステムの導入を検討するのも効果的です。人手を割かずに定期的な検品を行うことが可能です。
■みなし出庫を取り入れる。
「みなし出庫」というのは伝票処理をせずに行う出庫方法です。機械や自動車など膨大なパーツを扱う工場でよく行われる手法です。例えば、自動車1台を出庫するのに何百、何千ものパーツが出ていきます。
しかし、そのパーツ1つ1つに伝票処理を行っていては夜があけてしまいます。そのため、「自動車1台を出荷したということは、ネジは何本・このパーツは何個・タイヤは何個…出ていったとみなす。」というように出庫する方法です。「みなし出庫」は出庫処理を簡略化し、人為的ミスを減らすことができるのです。
■商品の動きとデータベースへの入力を同時に行う。
入出庫を行ったら、即データベースへ情報の反映がされるような仕組みを整えるのも、棚卸差異をなくすために効果的です。情報の処理を後回しにするから、入力ミスや伝票処理漏れが発生するのです。バーコードなどを使って入出庫を行ったら自動でデータベースに記録されるシステムを使うのもオススメです。
今後、棚卸差異を生じさせないためには?
棚卸差異の対応法をご紹介しましたが、これらを全て人が完璧に管理、徹底するというのはなかなか難しい。というのが在庫管理者の本音かと思います。
そのため、人の手で管理するのではなく、在庫管理システムを導入したり、間違うはずのない仕組みづくりをすることが大事です。会社が本来行うべきはビジネスであって、そこに人手を割くべきです。在庫管理の人員を最小限に、できる限り自動で行う仕組みを作ることがビジネスを加速させるために重要といえるでしょう。
在庫管理システムがあれば棚卸差異は防げる!
在庫管理システムを導入すれば、簡単に棚卸差異が防げるということは、よく分かりました。
しかし、そのためにハンディやバーコードリーダーなどの機械を導入したり、社用パソコンに大きなシステムを入れたり…という工程を経なければならないのは、費用もかかるし大きな負担ですよね。そんな時にオススメなのが、在庫管理・倉庫管理のクラウドソフト「ロジクラ」。「ロジクラ」は手軽に使える在庫管理ソフトです。
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物流アウトソーシング(3PL)も手段のひとつ
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