
在庫管理・倉庫管理の改善!物流の分析方法とは? 〜ABC分析編〜
こんにちは、ロジクラの塩月です。
2020年7月に公表された市場調査によれば、2019年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.4兆円(前年18.0兆円、前年比7.65%増)に拡大しています。BtoC-EC市場規模を分野別に見ると、サービスやデジタル分野に比べて、物販分野が10兆515億円(前年9兆2,992億円、前年比8.09%増)となり、10兆円を超えました。
ECモール、オンラインショップ、ネット通販の広がりにより、BtoCの個人向けに発送されることが増えていることが市場調査からも明らかになりました。個人向けに多品種少量の注文が増えることで、倉庫や物流の現場でも変化が訪れています。
目次
在庫管理・倉庫管理の改善の重要性とは?
倉庫で保管・管理する商品のSKU数は増加し、「いかに多くの商品を適切に、効率的に管理するか」が問われるようになりました。弊社でも、在庫管理・倉庫管理について、こんな課題をご相談をいただいています。
- 商品が多くて正確な在庫管理ができない!紙やExcel管理は限界…
- 受注した商品を発送しようとしたら、欠品していることに気づいた…
- 欠品しないよう発注したら、過剰在庫気味に…
- 倉庫が商品でいっぱいになっている!保管費用がかかる…
- 棚卸しに時間がかかっている…
- SKUが多いこと、商品知識が少ないスタッフが作業することから、出荷時のピッキングに時間がかかっている!
在庫管理の対象となる商品のSKU数が増えることによって、在庫管理の難しさが増しています。正確な在庫管理が行えないことで、
- 過剰在庫によるキャッフローの圧迫
- 倉庫作業を行うスタッフの人件費・作業費の増加
- 商品を保管する保管スペース・保管費の増加
が課題になっていると考えられます。このような課題に対して、改善を検討する際に必要になるのが「分析」です!「多くの商品を適切に、効率的に管理する」ために、在庫管理・倉庫管理の現場で有効な分析方法について確認していきましょう!
在庫管理・倉庫管理の分析の進め方
まずは、正確な在庫管理を!
- 取り扱い商品のSKUが増えると、「どこの棚に何をいくつ保管しているか」をExcelや紙で管理、更新する運用は限界を迎えます。
- まず、在庫管理システム(WMS)を活用して、正確な在庫管理を行いましょう。
- 正確な在庫数量の把握はもちろん、入出荷データから取り扱い商品による特徴を把握する第一歩になります!
その上で、取り扱い商品の優先順位を分析しましょう
- 取扱商品毎の優先順位を確認、適切な在庫数、保管場所を分析しましょう。
- 在庫管理で重要になってくるのは、商品の特徴、特性を整理、把握することです。
- 売れ筋の商品や高額な商品、ロングテール商品を仕分けし、商品毎の在庫管理に優先順位をつけて管理しましょう。
- そうすることで、商品毎に倉庫で保管すべき在庫数や発注タイミング、保管場所の改善をすすめることができるようになります。
- 取り扱い商品の優先順位を分析することで、費用面、効率面で適切な在庫管理を行うことができるようになります。
倉庫管理・在庫管理の分析手法とは?
では、倉庫で保管・管理する商品、SKUの優先度はどうやって決めるのでしょうか。物流管理や物流改善の現場では、いくつかの分析手法を使って各商品、SKUの優先度を決定します。この記事では、ABC分析について確認しましよう。
ABC分析
ABC分析とは、商品、SKUを販売金額(売上高)で3つのグループに分けて、販売金額に応じた効率的な管理をする方法です。全取り扱い商品を売上高に応じて3グループに分類し管理します。Aグループ、Bグループ、Cグループの割合は一定ではありません。運用する中で、見直ししていくようにしましょう。
ここでは、以下のように分類します。
- Aグループ:売れ筋商品、重要度高 / 累積構成比が70%までの商品
- Bグループ:重要度中 / 累積構成比が70%〜90%の商品
- Cグループ:重要度低 / 累積構成比が90%〜100%の商品
Aグループの商品の考え方
Aグループの商品は、売上の大部分を占める最重要商品です。
- 品質管理も含めた在庫管理を重点的に行いましょう。
- 絶対に欠品を起こさないよう、発注数や発注タイミングを検討しましょう
WMSでは、商品毎に発注点を設定すると、発注点を下回ったときにアラートを出す機能もあるので活用することもおすすめです。 - 販売金額にも依りますが、Aグループの商品は出荷頻度も高いと想定されます。
効率よく入出庫作業を行えるよう、保管場所の見直しをしましょう。
保管場所を出荷作業を行うエリア近くとすることで、作業員の歩数を削減して、入出荷業務の効率化を図ることができます。
Bグループの商品の考え方
Bグループの商品は現状維持と考えましょう。毎週・毎月など、業務負荷を下げるような定期発注を検討してもよいでしょう。
Cグループの商品の考え方
Cグループの商品は、在庫管理における重要度は高くありません。保管する在庫数や発注タイミングの見直し、場合によっては商品の入れ替えや取り扱いをやめることも検討していきましょう。
在庫管理・倉庫管理の改善に向けた在庫管理システムの導入のおすすめ
在庫管理サービス ロジクラは、クラウド型の在庫管理システムです。スマートフォンのアプリで、バーコードスキャンを活用した入出荷処理、棚卸し等の倉庫業務が可能です。「在庫データを活用し、企業の成長を支援する」というミッションのもと、サービスを提供しています!
ロジクラの詳細はこちらから!有料プランのトライアルも可能ですので、ぜひお試しください!